FXブローカーの種類
FXブローカーの種類を理解することは、FXブローカービジネスをこれから始めるすべての熱心な企業家にとって大変重要です。FXブローカーの種類を理解することで、以下についてよく理解できるようになるでしょう:
- 異なるタイプのFXブローカー事業がどのように運営されているのか。
- ブローカーはどこから利益を得ているのか。
- ブローカーは、お互いにどのように違うのか。
- それぞれのタイプのFXブローカービジネスには、どのようなソフトウェアやツールが必要か。
- どのようなタイプの運用基盤が必要か。
FXブローカーの主要な機能は、トレーダーが最も良い価格で取引できるよう手助けすることです。FXブローカーは、取引注文の申し込み方法によって、大きく2つのカテゴリーに分けることができます。
FXブローカーのタイプ
I. ディーリング・デスク(マーケットメーカーともいう)
II. ノン・ディーリング・デスク
ストレート・スルー・プロセッシング(STP)
電子商取引ネットワーク(ECN)
多角的取引システム(MTF)
【マーケットメーカー(ディーリング・デスク)】
ディーリング・デスク・ブローカーとは、基本的にマーケットメーカーを指し、あなたの取引の反対側の立場を取ります。
マーケットメーカーのスプレッドは固定されています。彼らはいつでも、実勢価より高く(または低く)クォートすることが可能です。
マーケットメーカーは常にトレーダーとの取引相手であり、リクイディティプロバイダーと直接取引をすることはありません。マーケットメーカーはスプレッド(買値と売値の差)から利益を得ますが、スプレッドから実際に利益を得ているブローカーは多くありません。マーケットメーカーは、リクイディティプロバイダーで自分たちをカバーする前に、まずは自身のクライアントと逆の取引をします。これは違法ではなく、単純にこれが彼らのビジネス手法なのです。マーケットメーカー(別名ディーリング・デスク)との取引には、いくつかの長所があります。
長所
- スプレッドが固定:スプレッドは取引開始前に前もっていくらかかるかが分かる
- 迅速な取引実行:自分で選択したレートと同額で取引を実行
- ロールオーバー料無し:取引のほとんどは逆注文で相殺されるため、通貨のやり取りが無く追加料金がかからない
短所
- 価格が銀行間取引市場と異なる場合がある。(大抵の場合、差異は極めて小さい)
- ブローカーが注文取引相手を見つけることができず自分で注文を請け負うこともできない場合は、リクイディティが低下する可能性
- ディーリング・デスクが適切に運営されない場合にはブローカーに倒産リスク
【ノン・ディーリング・デスク・ブローカー(NDD)】
ノン・ディーリング・デスク(別名NDD FXブローカー)は、その名のとおり取引デスクを持ちません。NDDは、トレーダーに、銀行間取引市場への直接アクセスを提供します。この場合、価格のリクオートはありません。つまり、経済関連のニュースがアナウンスされている間も制限無く取引をすることが可能です。その際スプレッドオファーは通常より低くなりますが、スプレッドは固定されていないため、主要な経済イベントによってボラティリティが増加した場合には大幅に上昇することもあり得ます。NDDブローカーには、各取引でコミッションを取るか、プレッドを増やすという選択肢があります。
ノン・ディーリング・デスクは、さらに2つのカテゴリーに分けることができます。
【ストレート・スルー・プロセッシング(STP)】
STPモードでは、取引は一切ブローカーを介入せず、銀行間市場にてすべてコンピューター処理を行います。
- STPブローカーはディーリング・デスクを持たない
STPブローカーモデルの運営は、おそらくあなたがマーケットメーキングブローカーについて考えていたやりかたと同じです。スプレッドから利益を得て、あなたにはマーケットでその他の参加者を相手に取引をしてもらうモデルです。
STPブローカーにとっては、あなたを失うことは痛手ではありません。実際、もしあなたが損失を出した後に取引をあきらめたとしたら、あなたが自分のお金を取り戻すことはもうありません。STPブローカーはクライアントが勝っても負けても同じだけの利益を得るので、特に利害は対立しません。実は、クライアントが勝ったとしても、STPブローカーは高い手数料を取ることができるため利益も増加します。
- STPブローカーが自身のクライアントに逆張りするのは稀
- STPブローカーによるリアルタイム相場
- クライアントはより多くのリクイディティプロバーダーにアクセス可能「STP FXブローカー」の仕組み
FXマーケットは、トレーダーが通る過程における重要な部分を占めていますので、できるだけ簡単な言葉を使って説明をすることにします。ブローカーのサイトにはフロントエンドとバックエンドというものがあります。フロントエンドは、トレーディングプラットフォーム、チャート、注文ボタントレーダーの口座等の機能です。一方バックエンドは、裏側の目に見えない部分にあるものです。今日の最新技術はかなり進んでいるので、フロントエンドとバックエンドのコミュニケーションは非常に高速で、ほんの短い時間しかかかりません。FXトレーディングには、実際の売り手や買い手の他にも様々な人たちが関わっています。また市場には、売り手と買い手の仲介役をするブローカーがおり、さらにリクイディティプロバイダーもいますが、通常これらは価格を提供する大手銀行です。FXトレーディングでは、すべてが電子的に行われます。STP FXブローカーは、注文とその価格を払いたいという取引相手を見つけてマッチングします。取引相手は別のトレーダーかもしれませんし、マーケットメーカーやリクイディティプロバイダーである可能性もあります。
メリット
- 価格が銀行間レートと全く同じ
- 初期資本金要件が低い
- 小規模の取引サイズ
デメリット
- 取引開始時にスプレッドがどうなっているかわからない
- ロールオーバー料
【電子商取引ネットワーク(ECN)】
ECNブローカーは、オーダーブック情報をリアルタイムで提供・表示します。すべての市場参加者に情報を提供することでマーケットの透明性を向上させます。
ECNブローカーは自身のコミュニケーションネットワーク上で注文することで、単に買い手と売り手をマッチさせています。
ECNブローカーにはリクイディティを提供する役割はありません。ただ単に買い手と売り手が互いにつながるよう、媒体を提供しているにすぎません。つまり、市場価格を操作するという役割は全くありません。
すべての取引は、ノン・ディーリング・デスクモードにより、銀行間市場で直接処理されます。
資本金要件は最小限で、売値と買値が常に明確に表示されます。
注文処理は高速で効率的
通貨ペアに対するクォートは本物です。
リスクレベルが提言されています。
クライアントはまた、市場のトレンドをライブで見ることができます。ECNは、機能がインタラクティブかつ高い接続性を持っているため、FXマーケットにおいてすべてのトレーダーに非常に強く推薦できるプラットフォームの一つとなりつつあります。
メリット
- 取引のプライバシー:ECNブローカーはトレーダーの仲介役としての役割を果たしています。ECNネットワーク上での取引は大変安全で、口座を追跡されることはありません。ブローカーの名前の使用によって取引にその名前を使うことになり、自分の取引における戦略を保護することができます。
- ブローカーは逆の取引をする
- 取引持続性
- ECNブローカーは、自身の顧客の注文を直接リクイディティプロバーダーに渡す(パス)
- ECNブローカーは、デポジットオプションとパスオプションを提供することで知られており、これによって、時間内に問題なくすべての修正を行うことができます。
デメリット
- 高い手数料:コミッションが各取引に適用
- 不誠実さ:ECNプロバイダーは、大量の取引を取り入れることで簡単にマーケットに影響をあたえられる人がだれでも自由にマーケットメーカーになれる権利を提供します。また、ECNブローカーではないのにそのように名乗っているブローカーが多数存在しています。